この記事では、大雨による崖崩れや災害の多い日本で住むのに安心な土地の選び方を地質の専門家である友人から教えてもらったのでご紹介します。
1. 浸水しにくい”台地”が安心
台地とは、
つまり、平野の中にある周囲より高さがある土地です。
周囲より高い場所にあるため、大雨や台風で川が氾濫しても浸水の心配は少ないです。
そのため、台地には住宅街が多く、高級住宅地があったりします。
そして、台地を探すには、「地理院地図」を活用しましょう。
左上の「情報」→「起伏を示した地図」→「色別標高図」の順に進むと、標高によって色が塗られている地図を見ることができます。
あとは、自分が見たいところに地図を拡大させていけばいいです。
上の地図は1例ですが、愛知県名古屋市の 台地を表示しています。
左の平野と比べて、台地の部分は、色が変わり、盛り上がっていることがわかりますね。
他にも、土地の標高を図るアプリとして「スーパー地形」というアプリがあり、細かい、標高など知りたいときには便利です。
2. 台地じゃなくても、川や山の近くは避けよう
また、台地じゃない場合でも、避けた方が場所があります。
それは、「川」や「山」の近くです。
川の近くでは、川の氾濫による浸水のリスクが高いこともありますが、地盤がゆるい可能性があります。
川の流れている場所は昔から同じ場所ではなく、周囲へ移動している可能性があります。そのため、今の川の周囲は、昔は川が流れており、川の流れて堆積した土地なので、地震が来たら液状化しやすいです。
実際、2011年の東日本大震災でも沿岸部の埋立地以外に、大きな河川の周囲は液状化現象が発生しています。
出典:NHK そなえる 防災|コラム|川の氾濫と液状化の不思議な関係 ~災害に強い土地の見分け方~
また、山の近くでは言うまでもなくがけ崩れが発生する可能性があります。
特に、山の尾根の間(沢・沢地形と言う)です。
下の絵は山を上からみたイメージです。山の尾根の間(沢)は、山からの雨水などが集まりやすく、土が水を多く含むので、がけ崩れが発生しやすいです。
一方、同じ山の近くでも沢でなければ、雨水が分散して流れるので、沢と比べるとまだましと言えます。
実際にどんな地形で土砂崩れの危険があるかは、【地質図navi】を活用しましょう。
このHPから「地質図を見る:地質図Naviを表示」をクリックすると地図が表示されます。
左端の「データ表示」→「地すべり地形分布図」をクリックすると地図上に地すべりの発生可能性がある場所に色が塗られます。
※最初は地図全体が色分けされており、見にくいので、画面中央上部の「シームレス地質図」をクリックし非表示にすると見やすいです。
上の写真のように、山の尾根の間に多く地すべりスポットがあることがわかります。
3. まとめ
台地に住むのが一番安全!周囲の台地を調べてみよう!
安心できる土地を選ぶことは、家族の安全に直結します。
まずは、今住んでいる周囲を調べてみてはいかかでしょうか。
日本で安心して住む土地の探し方がわかる!