今回は、少子高齢化や人口減少を騒がれている日本の人口について調べてみました。
1. 日本の人口変化を見てみよう
さっそく、日本の過去から未来までの人口変化を見てみましょう。
出典:統計局ホームページ/日本の統計 2017−第2章 人口・世帯
上のグラフは、1920年から2085年(予想)までの日本の人口変化です。
人口減少が騒がれている割には、まだあまり減ってはいないですね。これから、急激に減少することがわかります。2085年(50年後ぐらい)でも人口は減り続けているので、
今この記事を見ている人が生きているうちは、日本の人口は減り続ける
と言えます。言葉にするとなんか焦りますね。。
次に、人口の内訳を見ましょう。
一般的に、15歳から64歳までを「生産年齢」といい、バリバリ仕事をこなし、経済を回している人のことを言います。この社会の原動力となる人がどれだけいるかが、その国の成長力と言えます。
高度経済成長期(グラフ左の赤枠期間)では、生産年齢(緑)の割合が多いですよね。
それ以降は、
老年人口(青)が増加し、
年少人口(赤)が減少しており、
生産年齢(緑)の割合が減っているのがわかります。
つまり、「少子高齢化が進んでいる」ということです。
今後は、生産年齢(緑)の減少が大きくなるので、「経済を引っ張る人が減る=日本の経済発展が鈍くなる」ことが予想されます。
また、人口が大きく減少するのは、グラフからもわかるとおり、今までの日本では経験したことのない事態です。じゃあ、人口が減少したらどうなるかを経済成長の観点から考えてみましょう。
2. 人口と経済成長の関係
2.1 経済成長は「成長会計」で説明できる
人口と経済成長の関係は成長会計という考え方で説明できます。
成長会計とは
成長会計とは、経済全体の成績(GDP 成長率)を、その内訳に注目して成長の要因を明らかにしようとする ものである。
成長会計では、経済成長を決める要因は、労働投入、資本投入及び全要素生産性であるとされる。
つまり、経済が成長には、「労働力」「お金」「生産性」の3つが影響するということです。
労働投入・・・働く人が増えたら経済は成長する
資本投入・・・投資が増えると経済は成長する
生産性 ・・・技術進歩などで生産性が向上すると経済は成長する。
2.2 どうなる日本の未来!?
じゃあ、成長会計の考え方を使って、人口の増減で経済成長がどうなるかを考えましょう。
【人口が減少する場合】
労働投入・・・働く人が減るからマイナス
資本投入・・・必要な家・保険が減少。少子高齢化で社会全体の貯蓄減による投資減
生産性 ・・・生産年齢人口が減るので、生産性改善は難しい
→経済成長は難しい
【人口が増加する場合】
労働投入・・・働く人が増えるのでプラス
資本投入・・・必要な家・保険が増加。将来への貯蓄をする若年者の増加による投資増
生産性 ・・・生産年齢人口が増え、新しいイノベーションが起きやすくなる
→経済成長しやすい
ここで、人口増加により、生産性が向上し、労働力の増加から経済成長率が高まることを「人口ボーナス」と呼ぶ。
反対に、人口減少により、生産正が低下し、労働力の減少から経済成長率が低減することを「人口オーナス」と呼ぶ。
日本は、まさにこの人口オーナスに直面しているのです。人口が減少することは確実なので、新しい発想で生産性を向上することが必要になりそうですね。
3. まとめ
日本は人口減少によって経済成長が難しい状態であることを説明しました。日本に住んで、日本で働いている以上、この影響を避けることは出来ません。
対策として、働く場所を海外へ!!は難しいでしょうが、お金の置き場所を海外へ!!は結構簡単にできます。
人口オーナス期の日本ではなく、人口ボーナス期の海外に資産の一部を置くことで、リスクヘッジになりますし、超低金利の日本では得ることのできない金利を得れる可能性があります。少しでも海外へ目を向けることが今後必要になってくるかもしれませんね。
人口ボーナス期の海外についての記事はこちら
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